編んで、結んで、時々もふる。

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絹糸と天然石のマクラメ専門店「緒-itoguchi-」のブログです

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マクラメブローチができるまで(制作工程)

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こんにちは。

緒-itoguchi-のはなです。

 

少しずつですがブローチの種類も増えてきました。

このあたりでどのように作っているのか制作過程をご紹介してみようと思います。

 

ブローチの制作過程を大まかに分けるとこのようになります。

  • 石、糸選び
  • 土台作り
  • 装飾を編む
  • 裏側の処理

文字だけだとそこまで複雑じゃなさそうに見えるから不思議。

ブレスレットや耳飾り作りにない工程は、「土台作り」と「裏側の処理」ですね。

これだけでは中々イメージしづらいかと思うので

写真も見ながらもう少し細かくお話していきますね。

 

 

Step1 天然石と絹糸の準備

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まずはイメージに合うような天然石と絹糸選び。

どのアクセサリーを作るにも必須な項目ですね。

案外地味に時間がかかるところでもあります。

 

隣り合う色によって色の見え方も変わるので、事前に考えていた配色から変更することもあります。

大体3~4色使うことが多いですね。

色が決まったら綛状態の糸を撚り合わせて準備完了です。

 

糸の本数が多いと、糸準備に1〜2日かかることも。

このブローチでは計153本の糸を使っています。

 

ブローチ金具に使っているタイタックピンはお皿の直径が8mmなので、天然石も8mm以上の大きいものを使っています。

 

Step2 フレーム

糸の準備を終えたら天然石をフレーム編み。

ブローチの場合は3段、4段とパーツを重ね、立体感が出るように作っているので

装飾パーツに引っ張られる分も考えて、幅を少し広めにフレームを編んでいきます。

 

左が装飾をする前

右が装飾をした後

装飾パーツに引っ張られ、若干ですが石の出ている面積が少し増えています。 

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Step3 土台

このブローチを作る時は、「お気に入りの石とずっと一緒に」をテーマにしていまして…

・万が一、金具が破損しても作り直せるように

・もし、この天然石を次は別のアクセサリーに仕立て直したい!となっても問題ないように(まだそういったお話をいただいたことはないのですが)

ブローチ金具を直接天然石に貼り付けない造りになっています。

 

▼過去にこちらでちょこっとお話しています

nyankoubou.hatenablog.com

 

天然石に直接貼り付けないならどうするのか?と言うと

フレームに取り付けた土台にブローチ金具を接着していきます。

 

土台には目が細かく織り目が目立ちにくいシルクを使っています。

目が大きい生地を使うと、取り付けているうちに段々とほつれてきたり

透明な天然石を使った場合に生地の目が透けて見えたりするんです。

 

しかし、シルクだけではペラッペラな為、接着芯での補強が必要です。

接着芯と一口に言ってもメーカーも種類も様々ですね。

色々と試した結果、"ある程度ハリがあるけど手縫いができるくらいの厚み"がちょうど良かなと思います。

*縫い付ける工程があるのでバリバリに硬いと針が通らないんです。

 

土台の生地をフレームに縫い付けるのですが、石が真ん中になるようにするのは中々難しい。

位置決めの難しさは工程の中で1、2を争うくらいです。

 

縫い付けたら生地を丁寧に折りたたんで接着。


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土台のフチを絹糸で縫い、土台の強度を高めつつフレームにもしっかり固定します。

 

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フチも美しくなりました。

装飾後は裏からしか見えない箇所ではありますが、こだわっているポイントです。

 

Step4 装飾

いよいよブローチ作りのメイン工程。

フレーム周りを装飾していきます。

大まかなデザインを決めてから始めますが、細かな模様は編みながらバランスを調整していきます。

 

大きいパーツ・長いパーツを使う時は

グラグラしないよう、パーツが垂れ下がらないよう編み込み方を工夫しています。

この方法で編めば正解!というのもないので、日々研究・改良ですね。

 

ブローチはブレスレットや耳飾りに比べてパーツが多いので、糸処理に時間がかかります。

 

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Step5 裏側

糸を処理を終えたら最後は裏側。

ブローチ金具がしっかり接着するよう、くぼみを埋め、高さをなだらかにしてから

貼り付けます。

 

裏面は豚革(ピッグスエード)を使っています。

肌触りが良く、加工もしやすい厚みでカラーバリエーションも豊富なところがいいですよね。

今後、作品に合わせて豚革の色も変えたものも作ってみたいなと思っています。

 

フリーハンドで切ってもいいのですが綺麗に切るのは難しいので

私は皮ポンチ で使う分をぽこぽこ抜いております。

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試作段階では切り抜く大きさを決めるべく、一通りのサイズを試してたわけですが…

これだけ見るとレザー小物でも作るのだろうかという充実ぶりです(笑)

 

本体と金具と革がしっかり接着されたら、縫い目が見えないように、"コの字とじ"で縫っていきます。

モチーフが崩れないように丁寧に丁寧に。

上から見て、丸がガタガタにならないよう、革を内側に折りたたみながら…

ひと目縫って、きゅっと絞り、確認。

焦らず進めるのがポイントです。

 

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Step6 完成

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大体はこのような流れで作っています。

ゆっくり制作すると1週間ちょいで完成でしょうか。

 

マクラメは平面だけでなく、立体的にも作れて奥深い。

ブローチ作りを通して、マクラメの新たな魅力をお届けできたら嬉しいです。

 

マクラメブローチの使い方のとしては

ストールやマフラーの端、帽子にちょこんと付けてみるのはいかがでしょうか。

写真のような少し厚手のストールは、1回折りたたんでから(布2~3枚分)刺すと

程よく針が出て、固定しやすいと思います。

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おまけ 制作過程の動画

Youtubeチャンネル「Macrame diary」では、別デザインを制作している様子(早回し)もご覧いただけます。

お時間のある時にでも、見ていただけると嬉しいです。

 

youtu.be

 

 

制作の様子や、ショップのオープン情報等はSNSでも載せています。

ちょっとした制作の様子などはツイッターに投稿しています。